こんにちは、そもんずです。
先日、つぶやいたこの内容。
思ったより反響をいただいたので、もう少し詳しく書いてみようと思います。
「好きな事を仕事にしよう」と思って、焼き肉が大好きだから焼き肉屋でアルバイトしても好きな事ではないのですよねw ボクが好きなのは焼き肉を食べることなのだから。
— そもんず (@somonsism) 2017年11月24日
「好きなことの本質」をよく考えていないと、大きく間違った仕事選びになりますよ。今でも焼き肉を食べるのは大好きですがw
最近、多いですよね。
「好きなことを仕事にしよう」
なんだか、毎日、SNSや自己啓発本とかに溢れていて疲れてしまうぐらいです。
(そんな簡単にできるなら、やってるわいという声がたくさん聞こえてきそうです)
さて、私は学生時代、そうだ、ボクは「焼き肉が好きなんだ」ということで人生初めてのアルバイトに焼き肉屋さんのホールを選びました。
意気揚々とアルバイトに精を出して、大好きな仕事でお金を稼ぐぞと思ったのです。
数ヶ月、働いて気づいた事がありました。
相変わらず、まかないで食べさせてもらう焼き肉は美味しかったのですが、アルバイトの仕事内容には全くモチベーションが上がらないのです。そして、高校生のアルバイトにも指示出しされる始末。。。
うーん、どうしてだろう。めちゃくちゃ、焼き肉好きなのに。
そこでハッとしました。
「ボクが好きなのは、焼き肉を食べることなのであって、焼き肉屋で働くことではない」
アホですね、数ヶ月後に気づきましたw
でも、実は子供の頃にこのような質問をされませんでしたか?
「将来、何になりたいの?」
「えー、ケーキ屋さん」
「どうして?」
「だってケーキ(を食べるの)が好きだから」
「へえ、いいね、頑張ろうね」
いやいやいや、待ってください。もし、ケーキを食べるのが好きなら、「ケーキ評論家」のほうが良いのではないでしょうか?
もし、次のような答えなら、ケーキ屋さんでも良いかな?と思います。
「将来、何になりたいの?」
「えー、ケーキ屋さん」
「どうして?」
「だって、キレイなおいしいケーキを作るのが楽しいから。」
「好きなこと」を仕事にするというのは、ハマる状態を創り出して、仕事も遊びも同じ状態になることなのですが、落合陽一さん的にいうと「Work as life」なのだけど、一日中、自分の生活が仕事になることが楽しければ成功しやすいのは事実です。
では、どうすれば「好きなことを仕事にする」ことができるのか、考えていきましょう。
■好きなことの本質を考える
先ほどの焼き肉屋の例を挙げると、ぼくが好きなのは「焼き肉を食べる」ことであって、「焼き肉屋で接客業をして働く」ことではありません。
毎日、同じ場所で同じように接客をしたりするのは苦痛でしかありません。
でも、中には「焼き肉屋で接客業をするのが最高に楽しい」という方も中にはいますが、私はそうではありませんでした。
ここで、陥りがちな「好きなこと地獄ルート」と「好きなこと天国ルート」を考えてみましょう。
■地獄ルート
地獄ルートの3つのステップを見ていると「何となく自分に当てはまるなあ」という方は結構多いのではないでしょうか?
なんとなく、◯◯が好きで、働いていたら、いつの間にか辞められなくなったパターン。
そして、自分の感情が分からなくなる「不感症」になってしまう。
「自分はこれが好きなんだ」と思い込むことによって、ガマンして働いている方を見ると気の毒に思います。
■天国ルート
天国ルートは、地獄ルートと何が違うのでしょうか?1つずつ見てみましょう。
①自分の好きなことは何だろう?好きなことを因数分解してみる
「好きなこと」をざっくり好きというのではなく、「好きなことの本質」を考えるということです。
先ほどの焼き肉の事例でいくと、私の場合、最初は「焼き肉が好き」なのは同じなのですが、
焼き肉に関してで考えると
焼き肉を食べること◯
焼き肉を仲の良い人と一緒に食べること◎
焼き肉を食べて評論すること◯
美味しい焼き肉屋を探すこと△
自宅で焼き肉を追求すること×
焼き肉屋で働くこと×
焼き肉屋を作ること×
焼き肉屋を経営すること△
焼き肉を提供して人を笑顔にすること×
焼き肉屋に投資すること△
肉を提供すること×
牛を飼うこと×
牛に投資すること△
こんな感じで焼き肉に関する「製造過程・消費過程・関連するビジネス」に因数分解することで自分が好きなこと、面白そうだなと思えることを拾うことができます。
②ちょっとやってみる。違ったら戻るか、調整する。
次のステップは、因数分解した内容に関して、実際にやってみるというフェーズです。
上の事例でいくと、「焼き肉を食べて評論する」ということが面白いと思っていそうですね。
そこで、昔、レストランに関する評論サイトを立ち上げたことがあります。
結果ですが、「うーん、別に焼き肉を評論することもあんまり面白くないなあ」という結論になりましたw そこでもう一度、①に戻ることになります。
このちょっとやってみるという段階はとても大事で、「自分の感情をしっかり観察する」ことが必要です。「何を感じているのか?」ということを常に問う必要があるのです。
私の場合は、①に戻って、焼き肉というカテゴリーを外して、「会社を経営する・投資をする」というところが面白いなあ、と思ってそちらの分野に突き進むことになりました。
ここで大事なことは、焼き肉が好きだから焼き肉屋さんでアルバイトすることはムダではないということなんです。ただ、そのお試しをした上で、自分なりの違和感を掴んで微調整していくということが大事なのですね。
③工夫しながら、楽しんでマイウェイを進む
②の段階を経ると、マイウェイを突き進むことができて、「究極の自分」を追求することができるようになってきます。
ここで大切なのは「稼ぐ工夫」です。
ほとんどの「あなたの好きなこと」は、残念ながら今までにないものであったりするので、「今のままでは稼ぐことができない」というのが実情です。
でも、本当にそうでしょうか?
先ほどの焼き肉大好きの事例で考えてみましょう。
たとえば、焼き肉を食べて評論するのが大好きだとしたら、どうでしょうか。
焼き肉マイスターという適当な肩書きを作って、ブログを作り、焼き肉ラバーをとにかく集めます。そして、全国の焼き肉ラバーと全国の美味しい焼肉店を訪問し、語りあい、それをコンテンツ化します。「焼き肉マイスター協会」を立上げ、理事長に就任。焼き肉情報を定期的に発信しながら、焼き肉マイスターとして情報誌やテレビ等から声がかかるようになります。焼き肉マイスター協会では、厳選された焼肉店にマイスター資格を提供し、マイスター称号を得たレストランを毎年表彰。個人向けにはマイスター検定を提供。世界に向けて日本の焼き肉文化を拡散するため、1ヶ月で学べる日式焼き肉プロ講座を開設。
なんだか、妄想が広がりすぎましたかねw 途中から食べると評論だけではなくなっているのですが、そのあたりは、自分が好きなことを選んでいけばよいでしょう。
ちなみに、焼き肉ラブに近い形で、アイスが好きなアイスマン福留というフォロワー数12万人を超える方がいらっしゃいますが、良い事例です。
まとめ
「好きなことを仕事にする」のワナにはまらないために、次の3つを考えてみましょう。
①自分の好きなことは何だろう?好きなことを因数分解してみる
②ちょっとやってみる。違ったら戻るか、調整する。
③工夫しながら、楽しんでマイウェイを進む
追伸:先日、落合陽一さんとツイキャスでご一緒させて頂いた際に、「次世代の働き方」について話をさせて頂いたまとめを書きました。次の時代に必要な「百姓的な働き方」を考察しています。